【番外編】住宅ローンの三大疾病の保険の必要性を考えてみる

みなさん、こんにちは

フミです。

このブログを初めて読む人で

今回は番外編です。

住宅ローンの三大疾病補償(特約)が必要なのか、必要じゃないかを考えてみます。

前にも一度、医療従事者の観点から同じようなタイトルの『【番外編】医療従事者が住宅ローンの三大疾病付きの必要性を考えてみる』という記事を書いていますが

今回は保険的な意味合いで本当に必要なのか考えてみます。

私の考えとしては、住宅ローンは住宅ローン、保険は保険で考えておくべきだと思います。

何かあった時に住宅ローンがゼロになる団体信用保険

銀行などから住宅ローンを借りる際、ほとんどの場合、団体信用保険に加入させられます。加入しないと、ほとんどの場合住宅ローンを借りることができません。

団信は、返済途中に契約者が、死亡もしくは高度障害になり、その後のローン返済が困難な状況になった場合、保険金額で残りのローンを相殺するというもの。

保険料は金利に含まれているので別途保険料を支払う必要はありません。

団信に加入する事で、万一、死亡や高度障害などになった場合、住宅ローンが保険金で完済されるので、残された家族がその家で暮らすことができ、銀行にとっても滞納などがおこらず、両者にとって意味のある保険です。

最近は、3大疾病をはじめ、7大疾病、8大疾病と死亡や高度障害以外でも住宅ローンが完済される保険付の住宅ローンが増えてきています。

住宅ーロンの返済期間が長いのでいろいろ補償をつけたくなる気持ちもわかりますが、本当に必要な物でしょうか?

保険付の住宅ローンで保障される病気は?

現在取り扱われている保険付の住宅ローンには以下のようなものがあります。

  • ガン特約
  • 3大疾病保障
  • 7大疾病保障
  • 8大疾病保障

ガン特約は名前のとおりガンのみ保障の対象です。それ以外はどれも3大疾病をベースになっており、それ以外の病気の種類を加えた物が7大疾病、8大疾病となっています。

三大疾病とはがん(悪性新生物)、心疾患(すべての心疾患ではない)、脳血管疾患の3つです。7大疾病は、これに高血圧性疾患、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変が加わり、いわゆる生活習慣病といわれるものです。8大疾病は、これに慢性膵炎が加わります。

保険付の住宅ローンで保障される条件は?

それぞれの病気になった時、どのような条件で保障されるか見てみます。金融機関で多少の違いがありますが下記の内容が一般的な条件です。

  • がん医師による病理組織学的所見(生検)により、所定のがん(悪性新生物)と診断確定されたとき。ただし、上皮内がんや皮膚がん(悪性黒色腫以外)は含まない。
  • 急性心筋梗塞急性心筋梗塞を発病し、初めて医師の診療を受けた日から60日以上、労働制限が必要な状態が継続したと医師に診断されたとき
    急性心筋梗塞を発病し、その急性心筋梗塞の治療を直接の目的として、病院等で手術を受けたとき
  • 脳血管疾患脳血管疾患を発病し、初めて医師の診療を受けた日から60日以上、言語障害、運動失調、麻痺等の神経学的後遺症が継続したと医師に診断されたとき
    脳血管疾患を発病し、その脳卒中の治療を直接の目的として、病院等で手術を受けたとき
  • その他の疾病その疾病により被保険者の経験、能力に応じたいかなる業務にも全く従事できない状態が、その状態となった日からその日を含めて365日以上継続したとき。

病気によって細かく保障条件もかわってきます。診断されただけで一時金100万円が支払われるタイプもあります。

保険料は借入金利に上乗せされる

このような保障付き住宅ローンの金利はどうなるのでしょうか?

主な銀行では7大疾病保障をつけると0.3%ほど金利が上乗せされるようです。

住信SBIネット銀行や楽天銀行などは全疾病特約が保険料の負担なしで付帯されています。精神疾患などを除く、すべての病気、ケガで就業不能になった場合、残りの住宅ローンがゼロになるなら、住宅ローンの借入先として、最優先に考えてもいいでしょう。

現状の住宅ローン金利がかなり安いので0.3%程度なら問題ないと考えるかもしれませんが、一つ大事なことがあります。途中で解約できないので、長期にわたって返済を続けないといけません。

仮に3000万借り入れで金利1.0で35年返済のローンを組んだとすると

  1. 特に何も保障をつけない場合毎月返済額84685円 総返済額3556万7804円
  2. 金利0.3%上乗せの疾病保障特約付き毎月返済額88944円 総返済額3735万6564円

毎月の返済額が4000円以上違い、総返済額では180万円近く変わってきます。こうみてみるとかなり大きな額だという事が理解できるのではないでしょうか

現在加入している保険を確認してから検討を

まず団信に加入していれば、万一の場合、住宅ローンが完済されます。また、住宅ローンとは関係なく生命保険や医療保険に入っていればいろいろな保障が付帯されています。住宅ローンが心配だからと言って重複するような保険に入る必要はありません。

もし現在、ガンや三大疾病の保険に入っておらず、心配であるのなら保険会社の保険を検討をしてみてはいかがでしょうか?

住宅ローンに付帯する保障は、住宅ローンを完済してしまえば、保険の契約も終わってしまいます。三大疾病や生活習慣病は高齢になるほどなりやすく、本当に必要な時に保険が終わっているかもしれません。

また健康を損なうと新たに保険に入ることが困難になります。不安があるのであれば住宅ローンに付帯する保険の検討だけでなく、単体での保険の加入も検討しましょう。

まとめ

住宅ローンを選ぶ基準は、金利の低さだけではなく、変動にするか固定にするかから始まり、さまざまな事を検討しないといけません。総返済額が少なく、自分の資金計画にあった住宅ローンを選んでください。

住宅ローンだけでも迷ってしまいますので、住宅ローンは住宅ローン、保険は保険で別に考える方が大事だと思います。もちろん健康でないと住宅ローンも組めませんので健康を心がけることが大切です。

あわせて読みたい記事

こちらは医療従事者の観点からの記事です。

今日は番外編です。住宅ローンの団信の三大疾病保障付きについて考えたいと思います。ローンを払っている期間に、3大疾病になる可能性は多く見積もって2%前後です。この可能性が高いか低いかは判断の分かれるところですが私は十分に低いと思います。また現在入っている保険との兼ね合いも考慮してください

シェアする