【番外編】一戸建て 太陽光発電のメリットとデメリット【保存版】

みなさん、こんにちは

フミです。

このブログを初めて読む人で

今日は番外編・・・いつもと違い長文ですので

これから、新築する人は太陽光を設置するべきなのか、設置しないべきなのか迷う人も多いと思います。

高い買い物なので、迷ってる人が自分で判断できるようにメリットとデメリットを書いていきます。

太陽光発電のメリット

太陽光発電の大きなメリットと言えば「売電(電気を売ってお金に)できる」ことと「光熱費の削減」が大きなメリットですが、これら以外のメリットも紹介していきます。

①光熱費が削減でき電気料金が安くなる②余剰の電力は売電できる

③性能があがり、価格は下がってきている

④太陽光パネルは劣化しにくい

⑤停電時も電気が使える

⑥設置場所を選ばない

⑦天気が悪い日でも発電する

⑧補助金がある自治体もある

⑨蓄電池も併用でメリットが大きくなる

⑩屋根に設置した場合断熱効果がある

順番に説明します

①光熱費が削減でき電気料金が安くなる

太陽光発電を設置することで、家庭の電気を賄うことができます。

現在、電力自由化で各電力会社でそれぞれ電気料金が違いますが、太陽光発電で発電した電気を使うことで、冷暖房機器の使用が多い時期は効果が見えやすいです。

また、新築なら、オール電化にすれば、ガス料金や火災保険も抑えることができます。

②余剰の電力は売電できる

発電された電力で、家庭で使われなかった電力は各電力会社に売ることができます。

年々売電価格は下がっていますが、一度価格が決まってしまえば、10年間もしくは20年間買い取ってもらえます。

③性能があがり、価格は下がってきています

太陽光発電システムは決して安いものではありませんが、近年かなり普及が進み価格も下がってきています。

太陽光発電システムは二つの部分に分けられます。太陽光を受けて発電する「太陽光パネル」と、作った電気を直流から交流に換える「パワーコンディショナー」にわけられます。

1993年当時の太陽光発電システム導入費用は、1kWあたり370万円もしたのですが、現在は価格も1/10ほどになり、太陽光パネルも高性能化しています。

④太陽光パネルは劣化しにくい

太陽光パネルの価格が高いため、傷ついたり機能の低下することで、修理や交換に多くの費用がかかると思われがちですが、実際太陽光パネルの品質低下は毎年0.25~0.5%程度です。

故障があるとすれば、9割以上が太陽光パネル以外の架台や周辺機器です。

耐用年数は平均20年以上と言われ、メンテナンスも容易で故障もしにくいです。

⑤停電時も電気が使える

2011年の大震災以降、災害時の電力確保が話題になり、これをきっかけに太陽光発電システムを導入する家庭も急増しました。

停電などにより、電力が供給されなくなったとき、パワコンを自立運転にすることにより、生活に必要な電化製品の電力をまかなうことができます。

そのため、停電してもテレビや冷蔵庫など便利な家電を使うことができます。

また、携帯電話の充電などもでき、いろんなところに連絡がとれます。

このように、緊急事態に電力が維持できることが大きなメリットです。

⑥設置場所を選ばない

太陽光パネルは騒音や排出物はありません。そのため、日射量を確保できればどのような場所にも設置できます。(周りの迷惑になる場所に設置はやめた方が賢明です)

場所や広さなど環境に合わせて、システムの構築もできます。

⑦天気が悪い日でも発電する

太陽光発電なので、もちろん夜間は発電しませんが、日中ならば曇りや雨でも発電します。発電量は日射量に左右され快晴時に比べれば少ないですが0ではありません。雨や曇りでも真っ暗にならなければ発電します。

⑧補助金がある自治体もある

残念ながら、2014年4月に国の補助金は終了しました。

しかし、まだ補助金を出している自治体もあります。また、蓄電池やエネファームに対する補助金もあるので、組み合わせれば初期費用を抑えることもできます。

⑨蓄電池を併用でメリットが大きくなる

太陽光発電は、年々売電価格が下がり、固定買取制度が終われば、各電力会社にいくらで買い取ってもらえるかわかりません。

そこで活躍するのが蓄電池です。

昼間に発電した余剰電力を蓄電し、夜間に使います。

発電分を自宅で使い切るにはオール電化がよく、ガソリンを使わない電気自動車とも相性は抜群です。

各電力会社の料金プランの傾向では、昼間およびリビングタイムの料金が高めで、深夜帯の電気料金が安い場合がほとんどです。昼間とリビングタイムは、蓄電池の電気を使い、深夜は安い電力会社の電気を使うという方法もあります。

⑩屋根に設置した場合断熱効果がある

詳しくはこちらに書いています「財団法人 新エネルギー財団

一般の屋根材の上に太陽光パネルを設置することにより、それが遮熱することで「夏涼しく、冬暖かい」ことが判明しています

屋根表面温度 野地板裏面温度測定値 温度差
太陽光パネル未設置 太陽光パネル設置
夏場 70度 49.32度 38.4度 -10.92度
冬場 -5度 8.12度 13.35度 5.23度

夏場で約10度温度上昇を抑え、冬は約5度温度低下を防ぎます。

太陽光のデメリット

現在考えられるデメリットを挙げつつ、太陽光の短所を紹介するとともに解決策があるものには解決策も紹介していきます

①発電量が日射量に左右されて不安定

②設置後の影の影響で発電量が減る

③イニシャルコストが高い

④パワコンなどの電気機器の交換

⑤メンテナンス費用が発生する(保障や契約により変わる)

⑥積雪などで発電量の低下

⑦台風や竜巻、火事などで壊れる可能性もあり

⑧雨漏りなどのリスクが増える

⑨年々売電価格が下がっている

⑩出力抑制もありえる

⑪太陽光発電パネルの撤去

順番に説明します

①発電量が日射量に左右されて不安定

太陽光によって電気を発生させるので、太陽からの日射が最も重要な要素になります。

太陽が出てない夕方や夜間発電せず、曇りや雨の日などは発電量は低下します。安定した電力の供給は望めません。つまり予想していた発電量や売電を得られないかもしれないと頭に入れておいてください。

普通は、見積もりなどの時に、発電量の説明を受けますが、太陽光発電システムは一軒一軒異なりますので、いっぱい得をするか、少し得をするか、損をするかシュミレーションしないとわかりません。

しかし、業者さんをよんでシュミレーションしてもらのは気が引ける人は

太陽光発電シュミレーションで入力してみれば簡易のシュミレーションができます。

日射量の解決策

太陽光発電は日射量に左右されますが、太陽がある限りエネルギーは供給されます。

何年間も大きな天候不順を受けなければ、日射量で大きなダメージをうけることはないでしょう

②設置後の影の影響で発電量が減る

太陽光パネルを設置後、太陽光パネルに影がかかるような大きな建物が建ってしまう可能性も0ではありません。

このようなことになれば、大幅に発電量が減り、予想した発電量を得ることは非常に難しくなります。

太陽光発電は、長い期間設置しておくものなので、設置後の周辺環境の変化も予想しておきましょう。

日影の解決策

設置するときは、周辺環境の変化も予想しておく。植栽の配置なども気を付ける。

太陽光パネルは直列でつながっているため、一枚の太陽光パネルに影がかかってしますと、他のパネルにも影響し全体の発電量の低下を招く場合がある。

③イニシャルコストが高い

最初に書いたように太陽光発電システムは高い買い物です。初期費用は年々下がっています。

家庭用太陽光発電システムの設置費用は、2017年現在は1kWあたり25~40万ぐらいです。値幅が広い理由は、どこのパネルを使うか、新築か既存の住宅に設置するか、どれぐらいの容量を載せるかで結構変わってきます。

買取期間が10年の場合、5~8年ぐらいで設置費用が回収できる場合がほとんどです。

買取期間が20年の場合、8~13年ぐらいで設置費用が回収できる場合がほとんどです。

④パワコンなどの電気機器の交換

導入後ほとんどメンテナンスの必要のないですが、太陽光を電力にかえるパワコンなどの電気機器や部品の交換も必要になります。

もちろん、これらは交換の費用がかかるのはわかっているので、見積もり時にどれぐらいかかるか聞いておき、その交換費用を機器の耐用年数でわり、毎月積み立てていくのが賢明です。

想定外の出費の解決法

上にも書いていますが想定外ではなく想定して積み立てておくことが大事です。

⑤メンテナンス費用が発生する(保証や契約により変わる)

太陽光発電システムの保証期間はメーカーにもよりますが10年の場合がほとんどです。保証期間内であれば無償ですが、有償で保証期間を15年とか20年に延長することもできます。

基本的にはメンテナンスフリーですが配線の一部が不良を起こしてシステム全体に影響を与える場合があります。

⑥積雪などで発電量の低下

太陽光パネルに積雪すると、発電量は0になります。雪がやんだり雪を取り除けば発電します。

強度的には積雪50cm程度まで耐えられます。それ以上積もる地域は、裏を補強したり、設置角度を急にしたりして対策を取っています。

また、ごく一部の地域ですが火山灰の影響もありますが、これも掃除をすれば回復します。

⑦台風や竜巻、火事などで壊れる可能性もあり

聞いたことはありませんが、万が一このような事も起こる可能性は否定できません。

建築基準法で太陽光パネルは、台風でも飛ばされない基準で作られています。飛ばされたとしたら業者の施工不良だと思ってもらって結構です。

竜巻で巻き上がった瓦とかが太陽光パネルを直撃する可能性も0ではないです。

災害で壊れるリスクの解決策

新築や既存の住宅ならばローンを払っているうちはほとんどの場合、火災保険に入っているはずです。その保険でほとんどの場合がまかなえるはずです。

また火災保険に入ってない場合でも補償に入っていた方が賢明です。多少お金を払ってもまだ採算とれる場合がほとんどです。

⑧雨漏りなどのリスクが増える

屋根は防水シートなどの防水処理によって雨漏りを防ぐ仕組みになっています。太陽光発電設置の際に、釘や工具で誤って破るケースも少なからずあるようです。

雨漏りは、しばらくわからない場合がほとんどで、屋内を伝って出てくる場合があり、発見が遅くなると被害が大きくなります。

雨漏りを防ぐ解決策

工事の際に、保険に入っている施工業者を選ぶことです。工事業者も意図的に雨漏りをさせようと工事してるわけではありません。

⑨年々売電価格が下がっている

住宅用(10kW未満)買取期間10年 産業用(10kW以上)買取期間20年
出力制御あり 出力制御なし
2012年 42円 40円+税
2013年 38円 36円+税
2014年 37円 32円+税
2015年 35円 33円 29円+税
2016年 33円 31円 24円+税
2017年 30円 28円 21円+税
2018年 28円 26円
2019年 26円 24円

上の表のように、売電価格は右肩下がりですが、固定買取制度なので10年間もしくは20年間同じ価格で買い取ってくれる予定です。導入時にきちんとシュミレーションしておけば、採算とれます。

⑩出力抑制もありえる

まず出力抑制とは、電力会社が各発電事業者に対して発電設備からの出力停止または抑制を要請し、出力量を管理する制度のことです。

各電力会社で出力抑制のルールが異なります。しかし、10kW未満ではほとんど、出力抑制がかからないと言われています。

なぜかと言うと、まず10kW未満では自家消費が多く、規模が小さく抑制をかけてもあまり効果的ではありません。

また、太陽光発電が今よりいっそう普及した場合、ある程度蓄電池も安くなっているとおもわれますので、蓄電池の導入で出力抑制の間は貯めると言う方法も考えられます。

⑪太陽光発電パネルの撤去

撤去する原因として次の3つが考えられます

1、住宅解体

これは、住宅の建て替え、リフォーム、解体により撤去するケースです。

この場合は、解体業者が撤去し、産業廃棄物として扱われます。費用としては他の産廃と一緒に請求されます。

2.故障や不具合

基本的に、故障や不具合の少ない太陽光システムですが、機械なので故障や不具合が起こることがあります。保障や保険に入っていればほとんどの場合、その期間内なら、多額の費用がかかることはありません。

3.自然災害による落下や破損

火災保険でほとんどの場合はまかなわれると思われます。

現在はまだパネルの撤去、回収、処分の道筋は決まってません。政府見通しでは2030年以降に本格的に、太陽光パネルが廃棄され始めるのではと考えられています。それまでに、政府が何らかの指針を作るか、メーカーが何か手を打ってくるかもしれません。

パネルを撤去するころにどのような技術が登場しているかわかりませんが、現時点で撤去、廃棄費用は、撤去10万、回収+廃棄5万ぐらいだそうです。

まとめ

メリットもデメリットも多くありますが、デメリットのほとんどは何かしら対策をしておけば大丈夫なものばかりです。

設置するか設置しないかは、自分で判断しましょう。設置する場合はすべてを業者任せにせず、自分で調べ、考えシュミレーションしてください。そうすれば、設置費用すら回収できないなんてことはほぼないと考えられます。

もちろん、設置費用を早く回収するには、設置費用をなるべく安くすることです。



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