みなさん、こんにちは
フミです。
今回は耐震等級3にしても地震保険料を考えれば元が取れるかを考えてみました。
日本は南海トラフに限らず、地震大国で、1995年の阪神淡路大震災、2011年には東日本大震災、2016年には熊本地震など数多くの地震が起こっています。
日本に地震が多い理由は活断層の数がわかっているだけで2000カ所以上もあり、体に感じないような小さな地震を合わせると毎月何百もの地震が発生しています。
つまり、日本中どこでも大きな地震が起こる可能性があります。
そこで地震で家が壊れないためにも耐震等級3は必要なのですが・・・耐震等級3にしようと思うとやはり少なからずコストがかかってきます。
耐震等級3にするコストをかけても地震保険料が安くなるのでもとがとれる(元が取れるってのもおかしな表現ですが・・・)のではないかと考えたわけです。
耐震等級3にすれば地震保険はなんと半額なのです。
耐震等級3にするためのコストより、35年なり50年で割引される額の方が多ければ耐震等級3にしない理由はほとんどないですよね。
それでは実際に計算してみたいと思います
目次
地震保険とは?
地震保険とは、地震保険法により、火災保険とセットで加入することが定められている保険です。
通常の火災保険では補償されない地震・噴火・津波を原因とする火災・損壊・埋没・流出による損害を補償する保険です。
つまり、地震を原因とする火災は基本的には地震保険でしか補償されません。
また火災保険とセットで加入する保険なので地震保険単独では加入することはできません。
地震保険は、地震保険法に基づき、国と保険会社が共同で運営している制度です。
地震保険の割引制度
地震保険には割引制度があります。
建築年割引
対象建物が1981年(昭和56年)6月1日以降に新築された建物である場合は10%割引されます
耐震等級割引
対象建物が品確法または「耐震診断による耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)の評価指針」(評価指針)に定められた耐震等級を有している場合
耐震等級1の場合は10%割引
耐震等級2の場合は30%割引
耐震等級3の場合は50%割引
免震建築物割引
対象建物が「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)に規定された免震建築物である場合は50%割引
耐震診断割引
対象建物が地方公共団体等による耐震診断または耐震改修の結果、1981年(昭和56年)6月1日に施行された改正建築基準法における耐震基準を満たす場合は10%割引
注意点としては上記4つの割引は複数に該当しても割引率は加算されません
耐震等級について
耐震等級1ですと生命は守られますが、家という大きな財産を失ってしまう可能性があります。家を失ってしまうとその後の生活がかなり大変なものになってしまいます。
耐震等級2ですと生命は守られ、ほとんどの場合は、家も守られますが続けて2度大きな地震が起こってしまうと倒壊し、生命の危機にもなり、家も倒壊してしまいます。
耐震等級3ですと、生命も、家という大きな財産そして将来も守られます。
ただし、地盤が弱ければ家がいくら強くても意味がありません。
詳しくはこちらの記事で説明しています
地震保険料と耐震等級3のコストを比較
まず地震保険料を計算してみたいと思います
前提条件は
新築で木造で非耐火構造
火災保険の額は建物2000万円(地震は1000万円) 家財500万円(地震は250万)
35年と50年で計算
変更する条件は
地震保険料をシミュレーション
新築する、あるいは、昭和56年6月1日以降に新築された住宅取得するだけで建築年割引の10%割引が適用されます。
保険料の安い1等地の場合
(35年間の保険料と50年間の保険料は長期係数をかけて計算しています)
保険料の安い1等地で計算してみると耐震等級3の割引ありとなしでは年間で5800円、35年ローンの間で約18万7000円、50年住むと考えれば約26万7000円ほど保険料が変わってきます。
保険料が真ん中の2等地の場合
(35年間の保険料と50年間の保険料は長期係数をかけて計算しています)
保険料が真ん中の2等地で計算してみると耐震等級3の割引ありとなしでは年間で11200円、35年ローンの間で約36万円、50年住むと考えれば約51万6000円ほど保険料が変わってきます。
保険料が高いの3等地の場合
(35年間の保険料と50年間の保険料は長期係数をかけて計算しています)
保険料が高い3等地で計算してみると耐震等級3の割引ありとなしでは年間で19450円、35年ローンの間で約62万7000円、50年住むと考えれば約89万円ほど保険料が変わってきます。
耐震等級3の費用は?
追加工事なしで耐震等級3が取れる場合の費用は申請費用と検査費用を合わせると25万~40万ほどかかるそうです。
追加工事が必要な場合は上の25万~40万+追加工事の費用になります。
追加工事の費用はもともとの性能でかなり変化しますが、一般的な間取りの住宅ならば50万ぐらい見ておけば大丈夫でしょう
地震保険料と耐震等級3のコストを比較
保険料の安い1等地の場合
追加工事が必要のない場合でも追加工事が必要な場合でも金銭的メリットはありませんが、追加工事が必要ない場合、保険料の差は26万7000円で耐震等級3の検査申請費用が25万~40万ぐらいなので地震保険料を50年間の安心料と考えるならばかなり安い。
追加工事が必要な場合は、安心料ととしても少し高いのかもしれない
保険料が真ん中の2等地の場合
追加工事が必要のない場合は35年でほぼ回収でき、50年のスパンで見ると耐震等級3にした方がコスト的にもよい。
追加工事が必要な場合は、追加工事の費用が安く済むのであれば50年のスパンで見ると耐震等級3の金銭的なメリットがある。
保険料が高いの3等地の場合
追加工事が必要のない場合はイニシャルコストは少し高くなるが、トータルのコストは安くなる。
追加工事が必要な場合でも50年のスパンで見れば十分に金銭的なメリットがありそうです。
まとめ:地震保険料と耐震等級3とのコストの比較
保険料がもともと安い地域ではあまり金銭的なメリットはない。
保険料が安い地域以外では耐震等級3を取得した方が長い期間で見るとトータルのコストは安くなる
ただし耐震等級3にするためには間取りに制約がでてくることもある。
また忘れてはならないことは
- 火災保険だけでは地震での火災は補償されない
- 火災保険に入らないと地震保険に入ることはできない
- 火災保険に入っている人で地震保険に入っている人は約6割
地震保険及び火災保険を安くしたいのならば耐火構造(イ構造)で建てることで非耐火構造(ロ構造)に比べかなり保険料は抑えられる
地震保険料まで考えると基本的に耐震等級3にしない理由はない(一部地域を除く)
これから家を建てる人や買う人は是非耐震等級3の家にしましょう
耐震等級3相当では地震保険料は割引になりませんの気をつけてください