太陽光発電の収支をしっかりとシミュレーションしてみた

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みなさんこんにちは

フミです。

今回は太陽光発電の収支をしっかりとシミュレーションしてみました。

家づくりの時に一応シミュレーションをしていたのですが、松尾先生のyoutubeで太陽光発電についてしっかりとしたシミュレーションをしていたので、もう一度計算してみることにしました。

都道府県別リスク込みでも得する太陽光発電の選択法と運用法

驚いたことに実務者でも計算しない人がほとんどのようです(松尾先生の話では)

人のお金だからしっかりと計算しないのでしょうか?それとも計算の仕方がわからないのでしょうか・・・

10年という期間ですともとが取れないこともありますが、30年使う前提ですと期待値を考えると相当特殊な環境以外ではプラスになるようです。

そこで今回は我が家の太陽光発電の収支についてしっかりとシミュレーションしてみます

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我が家の太陽光発電システム

まず前提として我が家の太陽光発電システムの紹介です

パネル パナソニック製

搭載量 11kw

方角 南南東

屋根の角度 2寸(約11°)

年間予想発電量 11,959kWh

場所 愛媛

売電額 2016年度設置なので1kWhあたり26.4(24×(1+0.1))円(20年余剰買取)

設置費用 325万円(税込)

2016年当時で1kwあたり約29.5万円で設置できているのでとてもお得につけれたわけでも、とても高く設置したわけでもありません。

実際にシミュレーションの条件

現在新居に住んで3年以上たっていますので、実測値をもとにシミュレーションの条件を決めていきます。

2018年と2019年の発電量が12969kWhと12516kWhでシミュレーションよりかなり多かったのですが少しづつ劣化をしていくことを前提で発電量は12000kWhとさせていただきます

自家消費量は2018年が1578kWhで2019年が1517kWhでした。このことより年間の電気の自家消費量は1600kWhという条件にします。

前提条件をまとめると

年間発電量12000kWh
自家消費量1600kWh
電気料金単価28円/kWh
売電単価26.4円/kWh
システム導入費用325万円
20年後以降の売電単価8円/kWh

30年間設置し30年後撤去廃棄するのが前提です

太陽光発電システムの収支をシミュレーション

それでは実際に太陽光発電システムの収支をシミュレーションしてみます。

まずは収入の部分から見ていきましょう

実際には消費税が上がったり電気料金の単価も変化しますが今回はひとまず上の条件で計算してみます

太陽光発電の収入

実際に太陽光発電で得られる金銭的なメリットを計算してみましょう

売電で得られる収入

最初の20年で売電で得られる収入

(12000-1600)kWh×26.4円/kWh×20年≒550万円

残りの10年の売電で得られる収入

(12000-1600)kWh×8円/kWh×10年≒83万円

売電で得られる収入は約633万円となります

自家消費分の電気代

1600kWh×28円/kWh×30年≒134万

この売電で得られる金額と自家消費分の電気代が太陽光発電システムの収入となります

30年間の収入の合計は約767万円となります。

年間に換算すると約25.5万円ほど金銭的なメリットがあります。

太陽光発電システムで必要な支出

太陽光発電システムを30年間運用すると様々な支出が現れます。

まずは

パワコンの交換費用

15年で交換する前提で費用は2台で24万円と考えておきます。30年で撤去廃棄するので一回きりです

太陽光発電システムの定期点検費用

4年に一度定期点検が推奨されており一回の費用は調べた限りでは1万円ぐらいでした。

4年に一度なので7回必要になってきます

太陽光発電システムの費用

325万円を30年で減価償却するとします。

ローンの利息

新築時に設置して住宅ローン控除の恩恵なども受けていますが今回は計算を簡単にするために30年間年利1%で変わらないものとすると30年間で52万円ほどかかります

撤去処分費用

実際に処分を請け負っている人のブログを参考にすると

現状では多めに見積もって15万~20万円で可能だそうです

なので20万円として計算します

太陽光発電システムを30年間維持し撤去処分するのにかかる費用の合計は

30年間で約428万円となります

年間に換算すると約14.3万円ほどお金がかかります。

我が家の太陽光発電システムの利回りはどれぐらい?

年間25.5万円お金が入り、14.3万円ほどお金がかかるので実際に手元に残るのは年間で11.2万円となります。

325万円かけて年間11.2万円収益が上がっているので年利が3.4%の投資商品となります。

投資の利回りとしては素晴らしいものではありませんが、電気を気兼ねなく使える&金融機関から合法的にお金を借りて投資していると考えると悪くないのではないでしょうか?

これは私の考える悲観的でも楽観的でもない予測に基づいたシミュレーションです。

次に楽観的なシミュレーションと悲観的なシミレーションを行います

楽観的なシミュレーション

楽観的なシミュレーションとして金銭的な利益が大きくなるようなシミュレーションをしてみたいと思います

電気料金の単価が上がり続けこれから30年間の平均が35円/kWhになり、かつ20年以降の売電単価が12円/kWhだとすると

自家消費で得られる金銭的なメリットは

1600kWh/年×(35-28)円/kWh×30年=336000円

20年以降の売電単価のメリットは

10400kWh/年×(12-8)円/kWh×10年=416000円

となり

上での普通のシミュレーションに比べて約75万円ほど利益が増えました

悲観的なシミュレーション

悲観的なシミュレーションとして金銭的な利益が小さくなるようなシミュレーションをしてみたいと思います

あまり現実的ではありませんが電気料金が下がり30年間の平均が25円/kWhになり、かつ20年以降の売電できなくなったとすると

自家消費で得られる金銭的なメリットは

1600kWh/年×(25-28)円/kWh×30年=-144000円

20年以降の売電単価のメリットは

10400kWh/年×(0-8)円/kWh×10年=-832000円

となり

上での普通のシミュレーションに比べて約98万円ほど利益が減ります

シミュレーションを比較

収入支出収支利回り
通常767万428万339万3.4%
楽観842万428万414万4.2%
悲観669万428万241万2.4%

悲観的なシミュレーションでもマイナスにはなりそうにないですね。

20年以降の売電価格が0円になれば、蓄電池の採用が現実味をおびてきます。

そこで蓄電池の価格がどれぐらいならもとが取れるのかなんですがそれはこちらの記事で書いています

今回書いていることは蓄電池のメリットとデメリット、価格、補助金、寿命などをもとに得か損かを検討しています。現状の導入費用を考えると、蓄電池を導入する経済的メリットはない。

また売電価格が0もしくは買電価格>売電価格の時はエコキュートを太陽が出ている時間帯にお湯をためれば自家消費量が増えます。

我が家のエコキュートは年間で600kWh使っていますので25円で計算すると約15000円ほど電気代の削減になります

太陽光発電のシミュレーションまとめ

我が家は10kW以上搭載し、20年余剰買取という特殊な条件なこともありしっかりと+で終えられそうです。

太陽光にはリスクもありますが、対策を行っていればほとんどのリスクは回避できます

太陽光のメリットデメリットについて詳しく書いた記事はこちら

デメリットのほとんどは何かしら対策をしておけば大丈夫なものばかりです。設置する場合はすべてを業者任せにせず、自分で調べ、シュミレーションしてください。そうすれば、設置費用すら回収できないなんてことはほぼありません。もちろん、設置費用を早く回収するには、設置費用をなるべく安くすることです。

実務者でも計算をあまりしてないようですが、別に素人でも計算できますので頑張って計算してみましょう。

それでも得じゃないのなら設置を見送ればいいだけです。計算するのはタダですので

私的には再エネ賦課金を払ってでも太陽光をすすめたい派です

太陽光が少ないと海外への富の流出(原油や天然ガスなどの購入)が永遠に続きますので少しでも太陽光が増えればお金の支払先も日本になります

ただしFITの制度設計自体はよかったのですが買取価格についてはちょっと失敗した感は否めませんが

もちろん家本体の断熱気密をしっかりしたうえでですけどね

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